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戦争法案反対運動が大きくなったのは、安倍晋三への「違和感」にある [社会情勢]

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 基礎が大事だ、と思う。

 仕事をしていると、基礎がきちんとしている人の業務は安定しているのだ。多くを語らなくとも、大体において確実な仕事をしてくれる。他人へのサポートも、かゆいところに手が届く、そんな仕事をしてくれる。

 ところが逆に、基礎ができていない人はダメだ。一緒に働いていても、トンチンカンなことをする。「そこから話さなきゃダメ?」的な行動をとる。
 他人のサポートをしてくれている、しようと頑張っている、その気持ちはわかるんだけど、何かズレている。かえって邪魔になる。

 新人なんかは基礎がなっていない。当たり前。知らないんだから。だからこそ研修で基礎からみっちり教えなくてはならない。そうして経験を積んで、一人前になってくる。
 それが仕事だ。そういうものなのだ。

 一方で、これは会社における仕事に限らず、社会で暮らしていく以上は、様々なことがその対象になる。
 料理しかり。育児しかり。ネットでの作法もしかり。ゲームですらそうだろう。

 そして政治の世界においては、先進国、民主主義国というところに生活する我々は、きちんとその組織の「基礎」を学んでいなければならない。立憲主義、法治国家、そしてデモクラシー。政治家ならそれはなおさらのことだ。

基礎がなっていない安倍晋三~首相が民主主義をわかっていない国の不幸

 戦争法案を安倍政権が強行可決してから1週間がたつ。1週間というとネット社会では旧聞に属することになろうが、現実ではそうではない。というわけで私はしつこく書くのである。

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12万人が国会前に集まった ~戦争法案廃案10万人集会に参加する [社会情勢]

 8月30日。東京は全般的に雨模様であった。そして涼しい。月前半の猛暑がウソのようだ。
 そして同日、大事な大事な集会があった。久しぶりに集会に参加する。本当に久しぶりだ。

戦争法案廃案!安倍政権退陣!8・30国会10万人・全国100万人大行動

 10万人の予定が、12万人もの参加があったようだ。感覚的に私もそれくらいの参加があったのではと思う。こんな雨模様の中で。

 集会会場は主として二つ。国会議事堂周辺と、ちょっと官庁街寄りの日比谷公園周辺。私は地下鉄丸ノ内線、国会議事堂前駅で降りる。議事堂付近から日比谷公園まで歩いて行こうかとも考えたんだけれど。

すでにすさまじい人だかり

 中央線に乗っているあたりから、「こりゃ集会の参加者かなあ」という人を複数見た。丸ノ内線では憲法9条擁護の英文ポスターを持っている若い人がいた。集会に参加するとこの手の人を時折見かけるのだが、今回は頻度が多すぎる。この集会、どんだけの規模になるんだろう。

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丸ノ内線国会議事堂前駅の改札状況

 もう改札からこんな状況なのだ。駅トイレには人が列をなしているし、出口は警察の規制がかかっているようで出られない。

 これが10万人規模の集会なのだ。

 やっとのことで外へ出る。歩道は予想通り人でいっぱいだ。警察は「歩道を歩いてください」しか言わない。こんな人数が参加しているのに、車道を制限しないでどうするの、と思っていたら・・。

 国会を回るように正門前へと向かう。するとなにやら警察のバスが止まっている。というか道をふさいでいる。なんと国会正門前にバスと障害物を置いて、集まってくる人々を分断しているのである。

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国会前をふさぐ警察
*後で知ったのだが、このあたり「プライバシーエリア」とのことで写真のアップはご遠慮くださいとのこと。個人が特定できないレベルに加工しています。

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SEALDsにケチつけた武藤君よ。ありがとう。武藤貴也君よ。君はすばらしい! [社会情勢]

 私より年下で、彼もともと北海道民ということもあり、親しみを込めて「武藤君」

 衆院滋賀四区に、武藤貴也という自民党の議員がいて、これが今、時の人だ。
 国会前で戦争法案反対運動を繰り広げているSEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動)に、「彼ら彼女らの主張は『だって戦争に行きたくないじゃん』という自分中心、極端な利己的考えに基づく。利己的個人主義がここまで蔓延したのは戦後教育のせいだろうと思うが、非常に残念だ」なんてTwitterで時代錯誤な「批判」をした彼。

 へえ「戦争に行きたくない」って「利己的」なんだ、憲法知らんのか、との感想を持っていたらこの御仁、そもそも日本国憲法の三原則「主権在民」「基本的人権の尊重」「戦争放棄」の3点が戦後日本をダメにしたとして目の敵にしていると。
 この三原則って近代国家の原則だよなあ、そりゃ戦争はあちこちで起こっているし、超大国のアメリカ合州国は対外戦争を世界で最も積極的に仕掛ける側だけれど、その点は置いておくとしてもね。
・・ところで政府が言うところの「平和安全法制」って「戦争に行く」法案じゃないはずだよね、というツッコミが多数舞い込んだこの発言。釧路江南高校に行って東京外語大から京大大学院・・思いっきり戦後教育の薫陶を受けているはずなのにこの人。確かに戦後民主教育が行き届かなかったところがあるみたいだね:-p

 そして今売りの週刊文春で暴露されているが、非上場企業の未公開株を「国会議員枠」なるもので買えますよ、って勧誘し、4000万円も集めたあげく、株を買わずに一部を着服したらしいという疑惑がでた。
 あっさり離党届を出し受理されたようだが、当然これは刑事事件に発展する問題なわけで、この程度で終わるはずもないことは明らかなこと。

弁護士紀藤正樹のLINC TOP NEWS-BLOG版「自民党離党の武藤貴也衆院議員(滋賀4区選出)にかかる重大疑惑につての法的整理=武藤議員は記者会見をし誠実に国民に説明すべき!」

 記事から見ると武藤君、これ以上ないほど主体的に「詐欺」に関わっているんだけれど、これほど「利己的」な行動もないよなあ。

ちなみにその「未公開株」らしい銘柄チャート(出典:楽天証券)
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*上場時から1/3以下に値下がりしてますが・・。しかし2期目の30代議員に「国会議員枠」の未公開株なんてあるわけなかろうに。あったらそれこそ大問題だし。

 さてその武藤君、実はすばらしい人物であることがわかった。

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安保法制=戦争法案審議の異常性に、保守派からすらも批判される安倍自公政権の異常 [社会情勢]


【あかりちゃん】ヒゲの隊長に教えてあげてみた
夏休みの自由研究か何かで、戦争法案を調べている子がいるみたいなので、良いパロディ動画をご覧ください

 7月19日の朝日新聞朝刊に、憲法学者と政治学者の対談が掲載されていた。この時期一番重要な政治課題、戦争法案についてである。「憲法学者」とは長谷川恭男氏。政治学者とは杉田敦氏である。
 この鼎談には、7月15日に自公与党単独で衆院強行可決された戦争法案の強行採決に至るまでの問題と、現政権の思考的問題が端的に表現されている。

「「違憲」指摘でも安保採決強行 民主主義とは」(朝日新聞:2015年7月19日)

 立憲民主主義の危機が新たな段階に入ったと思います。・・しかも安倍首相が米議会で「夏までに成就させる」と約束してしまったので、何としても成立させねばならないという、「個人的事情」への配慮が背景にある。主権者たる国民をなんだと思っているのでしょう(長谷部)


 「日本の防衛」ではなく米国との約束であるから、安倍晋三はこの法案を強行したい、ということ。これでは日本は米の属国である。

 「国民に丁寧にわかりやすく説明していきたい」。委員会裁決後の、首相の発言には驚きました。説明とは、決める前に、合意形成のためになされるものでしょう。(杉田)
 反論を聞いたり、説得したりする気は全くないと(長谷部)
 自らの結論をただ押しつけることを、安部さんは「説明」と言っている。福島第一原発事故まで当然視されていた「リスクコミュニケーション」のやり方と似ています。原発が安全だという結論はもう出ている、反対しているのは知識が足りない感情的な人たちだ、専門家が丁寧に説明して安全であることを理解させねばならない、と。(杉田)
 ・・・政府側の答弁はまったく誠実さを欠いていました。・・・安部さんは「総合的に判断する」ばかり。時の政権に白紙委任しろと言っているに等しく、不安が広がるのは当然です。(杉田)


 そもそも国会が議論の場になっていない。手続き上国会審議を経なければならないからそれに従っているだけ。だから強行採決しても平気の平左。それが現状の自公政権と。

 そしてこの対談、野党への論議批判を絡めて、傾聴に値する指摘が。

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緊縮政策を拒否したギリシャは本当に怠惰な「国民性」なのだろうか [社会情勢]

 そもそも国という概念でそこの人民を定義づけることに極めて懐疑的な私は、「国民性」という言葉にも当然否定的なのだが。

 ギリシャに急進左派のチプラス政権が生まれてから早半年。EUからの借り入れ返済をめぐって、事実上のデフォルト状態に陥っていることが連日話題になっている。

 そりゃ、チプラスは緊縮財政を批判して政権についたのだから、ここで引くこともできない。今後の行く末をめぐって国民投票を実施すると宣言し、のらりくらりとたたかっているように見える。
 そして今日、緊縮政策を問う国民投票は、実に6割以上の反対票によって結果が示された。

 さて、このようなギリシャの混迷に、日本のメディアではやれギリシャの「怠惰な国民性」だとか、「高額な年金」だとかが一方的に提示されている。暗に借金を背負っているのだから緊縮財政を受け入れて堪え忍べ、といわんばかり。

 ただ実相はそうでもないようだ。最近の「しんぶん赤旗」では、ちょっと違った視点から記事を提供している。

ギリシャ問題どうみる 緊縮政策で不況悪化 EUの理念 根底から問われる(しんぶん赤旗:2015年6月30日)


 ギリシャへの財政支援をめぐる同国と欧州連合(EU)との交渉では、EU側が年金のいっそうの削減と日本の消費税に相当する付加価値税の増税を求め、ギリシャのチプラス政権がこれに抵抗するという構図が、2月の交渉開始以来続いてきました。

 「緊縮ストップ」を公約にして1月の総選挙に勝利したチプラス政権にとって、「安易な妥協は政権基盤を揺るがす」という事情があります。他方EU側にも、ギリシャの言い分を認めれば、同様に厳しい緊縮政策を求めているスペインやポルトガルなどにも悪影響が及ぶとの懸念があると指摘されています。

 しかし、国民の暮らしの視点から、2010年以来のギリシャ支援と緊縮政策の実態がどうであったかをみる必要があります。

 公務員の削減、賃金カット、社会保障の切り下げ、年金カット、増税、水道をはじめとする公共サービスの民営化など、極端な措置が大々的に実行されてきました。  その結果、国民の3割が無医療保険者となり、年金生活者の44・5%が貧困ライン以下の生活を余儀なくされ、自殺者も激増。失業率は現在も25%(若年層では50%)の高率にあります。与党の急進左派連合(SYRIZA)はこれを「人道的危機」と指摘しています。

 債務の元利払いを除く財政収支(プライマリー・バランス)では均衡を取り戻しながら、財政赤字削減のための緊縮政策は不況を悪化させ、国内総生産(GDP)は危機前に比べて25%低下。当然、税収は減り、かえって債務は対GDP比で危機前の120%前後から170%超へと激増しました。債務の「健全化」(EUでは対GDP比で60%以下)はますます達成不可能になっています。


 「自殺者も激増」とはどのようなレベルか。NAVERにまとめ記事があった。

「自殺者が36%増」ギリシャの自殺者増加が深刻になっていた...
(ギリシャの急増ぶりは確かにすごいが、日本の自殺率の高さにも改めて驚かされる)

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タグ:ギリシャ IMF
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安倍政権の「平和安全法制」とやらを簡単に理解する方法 [社会情勢]

そもそも「平和」だの「安全」だのをことさらに持ち出す時点で、これは何かヤバいことになるぞって感覚は持っていたいよね。

 さて、「戦争法案」と称される、安倍政権が持ち出した11の安保法制が国会に上程された。
 とうとう。ここまで来てしまったか、との感を拭えない。

 昨年の閣議決定でいわゆる「集団的自衛権」の行使を可能にする政府見解を出した安倍政権。閣議決定では実行力に乏しいので、それを法制化して実行する算段をつける、つまり戦争への一里塚。だから私はこれらの法案を「戦争法案」と呼称する。

 政府は「平和安全法制」とか言っているらしい。そしてその呼称を使わない野党やマスコミに対して、恫喝すら行っている。テレ朝はじめ大手メディアはあっさりそれに屈していると見える。

戦争法案はなぜ分かりにくいのか

安保法制「議員の妻もわからなかった」 麻生氏呼びかけ「有権者へ説明、丁寧に」(朝日新聞:2015年5月15日)
「全然わからなかった」という話だった――。麻生太郎財務相は14日、国会議員の妻から安全保障法制について説明するように言われ、法案作成を主導した政府高官を派遣したところ、こんな反応だったことを明らかにした。


 で、この戦争法案、あちこちで「わかりにくい」との評が立っている。
 そりゃそうだ。この手の法案が「分かりにくい」のは、分かりにくくして真相を押し隠す意図が政権にあるからなのだ。政治を通覧していると、そんなことが直感的にわかるようになる。

 じゃあ、どうするか。簡単に考えればいいんだよ。この法案は各法案に「安全保障」とか「平和」とかがついている。「平和」なんだろうか。考えてみよう。

今までより、自衛隊という軍隊が戦闘行為を制限される法案なのか


今までより、日本の組織が非軍事的な内容で国内外で活動できるようにする法案なのか


今までより、海外での戦争・戦闘で日本人が命を落とす可能性を低くする法案なのか


今までより、アメリカ合州国がやらかす戦争に日本が加担しなくてすむ法案なのか


 全て否ってことはつまり・・。

 簡単なことだ。

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小学生のケンカじゃないんだから~豊洲移転と舛添知事の発言に関して [社会情勢]

 なんだかすっかり忙しくなってしまい、いろいろと気になったこともあったのだけれど、Blogに書こうと思った時点で既に旧聞になっている。
 ようやく今日からやや休みが取れたので、ふとニュースを見ていると、都知事になって1年あまり。舛添がこんなことを言ったことが話題になっている。

豊洲 観光拠点ピンチ 新市場の「千客万来」 断念検討(東京新聞:Tokyo Web)

 築地市場が豊洲に移転することになってしまい、あれほどもめたはずなのだが結局自民党が都議会で大勝ちしてしまい(厳密には民主が大負けした)、豊洲への移転は決まってしまったわけである。すると場外市場へ温浴施設などを作ろうとしていた、すしざんまいが撤退を決めた。

 すしざんまい社長は、近隣の「大江戸温泉物語」が閉館することを見越して豊洲に施設を作ろうとしていたのが、そのもくろみが外れてしまったがために、都への恨み半ばで記者会見をした。
 すると東京都知事がこれにかみついた。

「証拠出して!」すしざんまい撤退騒動に都知事がブチ切れ(NAVERまとめ)

「証拠を出して下さい。ビデオを撮っていますか、録音テープありますか。」
「都のどういう幹部があなたと話をして、温泉のことについてバーターしたんですか。じゃあ誰とやったんですか。」


 舛添、またやっちゃったよ。

 これっていわばこんなことだ。

「え~!証拠あるんですか~。何時何分何秒に言ったんですか~。言えないならなかったってことですよね~!」

 そう、舛添の発言とはつまり、小学生(低学年)のケンカと同列である。

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タグ:舛添 都政
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人間晩節を汚すものではない~曾野綾子「アパルトヘイト」コラムと個人的な体験 [社会情勢]

 2007年。60歳になった団塊の世代が多数退職するという状況を、私は自身の所属する会社で体験することとなった。その後も定年で退職する人をたくさん見ることとなった。その他たくさんの組織での経験も聞いた。

 いろいろな人がいて、立場も様々。そう、いろいろ。さまざま。

 その最後の日まで、真剣に仕事と向き合い、後身に技術を伝えた人もあれば、ただ何をしているのかすらよくわからない、その職責の大きさから見れば、極めて堕落した働きしかしていない人もいた。
 退職を惜しまれ、皆から暖かく送別される人もいれば、こいつはいったい何だったんだ、と石もて追われるごとく組織を去る人もいた。
 いや去るだけならともかく、いい加減なプロジェクトを炎上状態で放置してやめた人もいた。そんな人は特に印象に残る。そして思うのである。

人間晩節を汚すものではない、と。


 極右「文化人」の曾野綾子が、またまた産経新聞で書き殴ったことが、さすがに物議を醸している。

曽野綾子氏の産経コラムに抗議相次ぐ 人種別居住区に言及で(Gohoo:2015年2月18日)

 内容については多くの方が批判しているし、私はあえて触れない。このような暴言は、先進各国では論評に値せず、ただ不適切であるとして糾弾の対象となるだけだから。それは・・、

・ナチスのホロコーストはなかった

・日本軍による「従軍慰安婦」はただの売春婦だった

・クメールルージュによるカンボジア大虐殺はねつ造だ


 等々の「言論」が、すでに被害者への冒涜にあたる、一種の暴力であるとみなされるのと同義であるから。

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勝手に期待して勝手に裏切られたと思い込むのはもうやめないか~突然の衆院解散に接して [社会情勢]

今年はチャップリンの映画デビューからちょうど100年なんだそうだ。

チャップリン 映画デビュー100年 独裁者に勝った喜劇王(しんぶん赤旗2014年11月21日。電子版はないみたいです。)
著者は大野裕之氏。「日本チャップリン協会」というところの会長をされているんだそうです。

 この論考にはいくつか興味深い記述がある。

 ヒトラーはマスメディアを駆使した最初の政治家だ。何をしたわけではないが、「何かをしてくれる」という期待をメディアで膨らませ続けた。自分の演説をおさめた映画を全国で上映し、大衆を熱狂させた。政権の座についた後は、さらにメディア支配を強める。・・メディア上で総統の髭とチャップリンの髭を比べることを禁止した。

・・義憤にかられたチャップリンは、1937年に「独裁者」制作を決意する。とたんに各方面から圧力がかかった。・・ヒトラー宥和政策をとっていた英国は高官を撮影所に派遣して中止を要請。米国民も、不況の中ヒトラーのような強力なリーダーを求めており、ナチスの支持者は多くいた。



 実はヒトラー現役時に、真っ向からヒトラーを批判した映画人はチャップリンだけだった、との説がある。
・・もちろん「ハリウッドでは」との注釈がいるのだろうけれど。
 ヒトラーは今でこそ極悪な独裁者と見なされているけれど、欧米のブルジョア層や大衆に一定の支持があり、有名なところでは大西洋無着陸横断飛行を成し遂げ、合州国の英雄となったリンドバーグも、その支持者の一人だった。
 最近邦訳が完成した小説「プロット・アゲンスト・アメリカ」(原題:The plot against America)では、1940年、もしルーズベルトではなくリンドバーグが大統領になっていたらという世界を描いている。


まだ私は未読ですが・・

さて同論考は以下の通り続く。

・・むしろ興味深いのは(独裁者の)1940年の公開時の宣伝コピーが「世界が笑います!」であることや、各地で「子供独裁者コンテスト」が開催されたこと、さらにデパートでは「今年のファッションを独裁!」などと流行語になっていたこと・・つまり作品をめぐる当時の状況から政治的要素が消えていることだ。戦争と向き合える状況そのものが消される-それが戦争の本当の怖さなのかもしれない。

 ひるがえって現代に目を移す。「何かを変えてくれる」と思わせる扇動政治家、イメージ戦略、そして向き合うべき困難は隠蔽される・・「独裁者」をめぐる状況そのものだ。ネット上やTVでイメージが氾濫する、いわば毒だらけの今こそ、ユーモアたっぷりの毒である「独裁者」を見直す時かもしれない。・・


 言うまでもなく「独裁者」の真骨頂は、最後、ヒトラーに扮した床屋が語る演説内容であって、そこにはすでに始まっている激しいレイシズムと戦争への批判であった。1940年当時、配給側は何を思ってこのようなコピーをつけたのだろうか。

 その回答は今現在の日本にある。

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2004年のイラク人質事件バッシングに似てないか~朝日新聞「誤報」問題に群がる異様な言論空間に関して [社会情勢]

 同時代人として、この異様な言論空間にコメントせざるを得ない。

・・・・・

 何となく朝日新聞を取り始めて、もう何年にもなる。先日も契約更新のために営業所の人が訪問してきた。いつもはNHK番組改編問題とか、原発問題とか、一応報道しているのに何か煮え切らない、そんな朝日の報道姿勢にイライラもしていたので、いつもは契約を更新すべきかどうか思わせぶりにしているのだが、今回は即決だ。で、この間の情勢から、ちょっと質問してみたんである。

 「解約する人って、やっぱりいるんですか?」

 「おかげさまで、私の担当地区ではまだ誰も解約いただいていないです」

 それはよかった、と言おうとすると、営業の人はこうも言う。
 「この辺の地区の方はいいのですが、集金と営業を別々にやっている地区ではいろいろとあって」
 「配達していたら突然アパートから「朝日新聞、コノヤロー」みたいに怒鳴られて、バイクを蹴られて倒されたなんてこともあって」などという。

 それは器物損壊や威力業務妨害って言う立派な刑法犯じゃないか、と思う。

 少々前にこんなニュースがあって、ようやく「略式」起訴なんだそうである。

北星学園大に脅迫電話、容疑の男を略式起訴 札幌区検(朝日11月7日)

 慰安婦問題の記事を書いた元朝日新聞記者の植村隆氏(56)が勤める北星学園大(札幌市厚別区)に脅迫電話をかけたとして、札幌区検は7日、新潟県燕市の元施設管理人の男(64)を威力業務妨害罪で札幌簡裁に略式起訴した。求めた罰金額は明らかにしていない。  札幌地検によると、男は9月12日、自宅から同大に電話をかけて「(植村氏を)辞めさせないのか。ふざけるな。爆弾を仕掛けるぞ」などと脅し、業務を妨害したとされる。5月以降、植村氏の退職などを要求する脅迫文が同大に届いた3件の事件について、地検は別人による犯行とみている。(後略)


このような状況に、支援団体も立ち上がり、広範な層からの支持を得ている。

「負けるな北星!の会」(マケルナ会)

 先日7日には、これらの事件に関して、多くの弁護士が連名で、札幌地検へ告発を行った。事件の概要やその問題点は下記告発状の中身に詳しい。

弁護士380名が北星学園大学への脅迫者を告発(澤藤統一郎の憲法日記)

 こんなニュースを前に、さすがにネトウヨ商法が事件を招いたことに気付いたか、読売、産経、小学館や光文社といったメディアによる朝日新聞叩きは、若干少なくなりつつある。

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 今月8日に発売された岩波書店の「世界」11月号は、この異様な言論空間への警鐘を鳴らす優れた特集を組んでいる。
 なかでも上記で当事者となった北星学園大学を巡る問題を、コンパクトかつ丁寧に報じる記事がある。
 新聞紙面やテレビ報道ではうかがい知れない、異様なバッシングの内容や、当事者らの苦悩、それを支える多くの人々の動き、そして言論・学問の自由と高額の警備費用との狭間に苦悩する大学の状況が描き出されている。

「世界」2014年11月号
「私たちも北星だ」 大学の自治を守ろうと立ち上がった市民たち

「朝日狩り」なのだという。かつて慰安婦報道に携わった朝日新聞OBのいる大学に、「辞めさせないと爆破する」などと脅迫状やメールを送りつける策動だ。・・北海道札幌市の北星学園大では、市民が「大学の自治、学問の自由を守ろう」と立ち上がった。(10月23日に大学を脅迫した容疑者が逮捕されたが)だが、わずか一カ月前まで、脅迫事件の一端を知りながら新聞、テレビは一切報じていなかった。民主主義の根幹をなす自由な言論を守るため、先陣を切るべき報道機関が、なぜ沈黙したのか。 大学への脅しは週刊文春2月6日号が発売された1月末にさかのぼる。・・


 この記事を書いたのは北海道新聞の記者。

 北海道新聞といえば、道民の多くが購読していて、編集方針は比較的リベラル。私が札幌で一人暮らししていた頃にも購読していた。
 そんな時にたくさんの景品(協定違反)を持ってきて、颯爽と新聞勧誘を繰り返していたのが、読売新聞だった。東京などでは読売が右翼やくざとつるんで、部数拡大に躍起になっていたことは以前にも書いた。(読売と右翼とナベツネ ~かつてこのようなことがあった)

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